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2006年04月30日

今日の種子島

本日をもって種子島線から引退。
天気にも恵まれ、離島路線の最後を飾るにふさわしい
ラストフライトでした。

tnelast_01.jpg
2006.4.30 TNE JA8766


鹿児島-種子島線は、1969年に東亜航空が路線を開設。
以来37年間という途方もない長い間、地道にYS-11が飛んだ
歴史ある路線。世界遺産の屋久島や、青い海が延々と続く
薩南諸島の影になって、離島路線の中ではちょっとマイナーな
存在だったけれども、とにかくYSは島の足として、無事故で
37年間飛び続けた。

そんなYSの離島路線も2005年になると次々と翼を畳み始め、
奄美、沖永良部、与論と続き、気が付けば残されたのはもう
種子島だけに。ラストフライトの路線になるのでは?とマニアの
間で囁かれた時期もあったけど、新空港の完成に合わせるように、
一足早い引退が発表されてしまいました。

4月30日、鹿児島空港。

koj_cab.jpg

福岡ステイの1機をのぞいた3機がスポットに並ぶ。引退間近の
JA8788、まだ健在のようだけど本日は動く気配なし。一番手の
福岡行きJA8717を見送り、我々も種子島行き3761便の機中の人に。
鹿児島に来ると必ず天候が荒れるジンクスがあるけど、さすがに
今日は晴れている。旧塗装のQ400を期待したけど、残念ながら
太陽のアークが朝日に輝くJA845C。ちぇ。

今回はラストフライトに合わせ、前日から種子島入りしている人も
多いだろうけど、機内を見渡せばこの便も明らかにそれ目的の人々、
結構多し。単純ピストンしないあたり、やや好感の持てる人々かも。
後から聞いた話では、この日福岡-鹿児島-屋久島-鹿児島-種子島-
鹿児島という行程だった人もいたようで、すごいというか何というか。

新種子島空港。別名コスモポート種子島。

tne_term.jpg

なんか離島の空港っぽくない雰囲気になってしまい、ちと残念。
ロビーは関係者やらマニアやらで既にごった返し状態。外に出る。
展望デッキはないけど、ターミナル横の小高い丘が展望台のように
整備されており、エプロンが見渡せる。外周も探検したいけど、
到着したYSに乗ることを考えると、今日はここしか撮影ポイントは
なさそうな感じ。

せっかくなので、午前中1便だけのバスで町へ出る。
今までは歩いて行けた中種子だけど、今日は片道470円の道のり。
けっこう遠い。15分ほど揺られると、見慣れた風景が広がる。
廃墟となった旧種子島空港は駐車場が閉鎖され、置き去りの車が
数台放置。賑やかだった頃とのギャップが激しく、しばし呆然。
スーパーと酒屋を物色し、1日3便しかないバスで空港に戻る。
お気に入りの食堂は営業開始に間に合わず、残念。

tne_old.jpg

空港に戻り、一足早く3766便のチェックイン。
チケットと一緒に紙と鉛筆を手渡される。なんでもラストフライトの
出発前に記念撮影があるらしく、乗客も一緒に写っていいとの事。
しかも写真は後日、各人の自宅まで郵送してくれるらしい。JACさん、
ここにきて急に粋な計らいを見せてくれ始めます。

tne_check.jpg

ごった返す空港ロビー内で報道関係者向けの受付が始まるころ、
ターミナル横の展望スペースに上がってYSの到着を待つ。今日が
最後というのを聞きつけてか、地元の人の姿も結構目立ってくる。
高台が人間でいっぱいになったころ、3767便がハイステーション。
みんな一斉に頭上を凝視。JA8766はそのまま通過し、やがてR/W
31へとタッチダウン。400mmじゃちょっときつかったかな。

tne_8766.jpg

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投稿者 ji6opt : 23:55 | コメント (0)

2006年04月18日

SAMURAI保存展示?

面白い記事を見つけました。

100年祭記念事業=YS11保存展示=インダイアツーバ航空博物館(建設予定)にhttp://www.nikkeyshimbun.com.br/060413-61colonia.html

なんでもブラジルに新しく建設する航空博物館にYS-11を
保存展示する計画なんだそうです。しかも、かつてVASPで
飛んでいた経験を持つJA8709を、VARIGの当時の機長が
自らブラジルまで操縦して運ぶんだとか。素敵。

航空局で現役の2機も今年中に引退でしょうから、こういう
形で保存されるのは大歓迎です。サムライという愛称で
親しまれたYS、きっと大切に扱ってくれる事でしょう。

さて、JACの現役4機は果たしてどうなる事やら・・・。
たぶん、ほとんどがフィリピンあたりに売却でしょうけど、
できればJA8717だけでも国内のどこかに残してほしいなぁ。

koj_8717.jpg
2005.9.25 KOJ JA8717

投稿者 ji6opt : 01:05 | コメント (0)

2006年04月16日

春の大雪丸近況

長崎港に浮かぶ本日の大雪丸。
廃業してからもうすぐ4ヶ月経ちます。早いですね。

船上ホテルとしての存続が危ぶまれていた大雪丸ですが、
ここにきてようやく動きがありました。

元青函連絡船「大雪丸」 解体危機免れた 船上ホテルとして延命へ
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060409&j=0025&k=200604098506

まだ売買会社が引き取った段階のようで、転売先が決まって
いるのかどうか、それは国内なのか海外なのか、気になる
事ばかりですが、願わくば日本で再びホテルとして活躍して
もらいたいです。

そして今度は、ソ○ーレのように見捨てたりしない会社に
引き取ってもらえますように。

(4/18追記)
長崎新聞の記事より。あまり楽観視はできないようです。

閉鎖の船ホテル「ヴィクトリア」引受先決まらず
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/index.html#05

jpbi_0416.jpg
2006.4.16(敷地外から撮影)

投稿者 ji6opt : 23:26 | コメント (0)

2006年04月07日

ラストフライトの路線は?

JACのYS-11、定期便引退は今年の9月30日と
公式に発表されて久しいですが、いまだに最終便が
どの路線のどの便なのかは明らかにされていません。

そこで、ちょっと予想してみました。


まず、9月のYSの運航スケジュールは以下のように
なっています。ツアー及び国際線の予約画面で確認する
限り、現時点では9月30日も同じスケジュールで飛ぶ事に
なっているようです。

KOJ-FUK
0755-0850 0920-1010
1050-1145 1555-1645

FUK-TKS
1215-1330 1400-1540

FUK-MYJ
1315-1405 1430-1525

FUK-KCZ
0935-1040 1110-1230
1610-1715 1745-1905

4月30日で種子島線から撤退するYSですが、以後は
鹿児島-福岡2往復と、松山徳島1往復、高知2往復のみ。
徳島のナイトステイが消滅しますが、代わりに福岡で1機が
毎日お泊まりする事になります。

JA8788の引退時期は不明ですが、どうやら5月以降は
3機体制(2機稼働1機スタンバイ)で運航されるようです。
上記のスケジュールを2機で回すとなると・・・

(1)鹿児島発
KOJ0755-FUK0850
FUK0920-KOJ1010
KOJ1050-FUK1145
FUK1215-TKS1330
TKS1400-FUK1540
FUK1610-KCZ1715
KCZ1745-FUK1905

(2)福岡発
FUK0935-KCZ1040
KCZ1110-FUK1230
FUK1315-MYJ1405
MYJ1430-FUK1525
FUK1555-KOJ1645

という感じで回せるみたいです。(あくまで勝手な推測です)
こうして見ると、ベースの鹿児島空港にに戻ってくる便よりも
遅い時間に飛んでいる機体があることが分かります。
果たして9月30日はどうなるのか・・・大胆に予想してみます。

<予想その1>
スケジュールどおり、高知からのJAC3586(1745-1905)が最終便。
到着後福岡でセレモニー、機体は翌日鹿児島へフェリー。

<予想その2>
JAC3586の機体が鹿児島へ戻るため、20時頃発の臨時便が出現。
その便がラストフライト。鹿児島到着後、セレモニー。

<予想その3>
YSの運航パターンが変更になり、高知便が機材変更。福岡発の
JAC3563(1555-1645)が最終便に。鹿児島到着後、セレモニー。


どこが大胆な予想なのかって感じですが、個人的には<その1>
可能性が高いかな、と勝手に思っています。四国より離島路線が
先に撤退する予想外の展開の連続、こりゃラストも鹿児島じゃないかも、
なんてね。それに、下級会員の私はラストフライトに乗れる可能性なんか
ほとんど無いでしょうから、外周やデッキからの撮影を考えると鹿児島より
福岡のほうがいくらかマシかも知れません。

もちろん、JACのHPにも書かれている通り、5月以降の
スケジュールは変更される可能性もあるので、あまりアテにならない
予想ではあるのですが・・・。

という訳で。

<予想その4>

9月になったらいきなり与論線が復活。そのまま感動のラストフライトへ!

なんてのはどうでしょうか。
え?しつこい?(汗)

rnj_hanibu.jpg
2005.6.11 RNJ JA8717

投稿者 ji6opt : 00:05 | コメント (0)

2006年04月02日

Farewell! DHC-6

3月は別れの季節。
でも今年は、いくらなんでもちょっと多いなぁ。

ja8797_01.jpg
2006.2.11 HKD JA8797


日本に残る最後のツインオッター、JA8797。
南西航空時代から沖縄路線を飛んでいたRACは
2002年で引退し、長らく2機体制だったエアー北海道も
2003年になると稚内-利尻・礼文線の撤退とともに
JA8799が去り、たった一機で函館-奥尻線をひたすら
飛び続けた彼女。

でも、奥尻空港の滑走路が延び、機体も老朽化してきたので
2006年3月、とうとう後輩に後を譲ることに。残念ながら
同じ系列の後輩じゃなかったけど、これからはスウェーデン製の
飛行機が同じ路線を飛ぶそうです。

JA8797は1970年生まれの36歳。1974年、新しく出来た航空会社
の機材として日本にやってきた。それ以前は、ベトナムで戦火の
中を飛んでいたらしい。撃たれた跡が残るという機体は以来32年間、
日本近距離航空、ANK、エアー北海道と籍を変えながら飛び続けた。

あまり乗る機会はなかったけど、もぎりの搭乗券やビデオの上映、
離陸前のエンジンランナップ、チェックリストを読み上げる声、異常に
短い離陸滑走、ランディング前の減速感、すべてが貴重でした。

再就職先はグランドキャニオンの遊覧飛行だそうです。姿は変わって
しまうけど、いつまでも元気で飛び続けてほしいものです。

ja8797_02.jpg
2005.11.11 OIR JA8797

投稿者 ji6opt : 23:00 | コメント (0)