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2006年11月16日
お疲れさまJACの翼
9月末で定期路線を引退したJACのYS-11ですが、
売却に向けた整備のため、テストフライトが仙台沖の空域で
行われます。今日は最後の1機、JA8768が飛びました。
JACのYS-11、最終フライトです。
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この日のフライト、某所の情報では早朝6時に羽田を発ち、
テストフライトののち仙台空港にテクラン、昼過ぎには羽田に
戻るというものでした。当日九州から攻めるには福岡-仙台の
JAL便を使っても向こうには10時前の到着になりますので、
テクランに間に合うかどうか、ややリスキーではあります。
でもまぁ、行かずに後悔するよりも、行って後悔のほうがいいか。
もう最後のチャンスだ!行っちゃえ行っちゃえ(笑)。
ドキドキしながら仙台に到着。リバースをかけるMDの機内から
スポットを凝視すると・・・。いたいた!もう降りちゃってますが。
MD-81はYSのすぐ横にスポットイン。見慣れない姿のYS-11に
機内でも「何じゃありゃ?」みたいな反応の人がちらほら。
大急ぎで脚立を受け取り、オープンスポットが見渡せるCABの
駐車場に向かいます。
駐車場では同業とおぼしき方が既に5名ほどいらっしゃって、
熱心に撮影中。フェンスの向こうに佇むのはJA8768、すでに
タイトルの類は全て消されており、尾翼のレインボーカラーだけが
かつての面影を残すのみ。ちょっと寂しい光景ではあります。
JA8768、製造番号2147。この子はインドネシアで7年間飛んだ
あと、帰国して東亜国内航空の籍になりました。JA8805、8809と
ともにJACでは数少ない里帰り機のひとり。オートパイロットも装備
しています。TDA時代にもらった「りくちゅう」の名前は消えましたが、
JA8766と共に2006年9月30日の最終日まで飛び続けました。
なかなか縁が無かった機体でしたが、今年の元旦、ようやく
鹿児島-種子島往復で乗る事が出来ました。そういえば引退
直前の9月、鹿児島空港の空の日イベントでコクピットの見学を
させてくれた機体でもあります。
地上職員の方も最後のYSの姿を熱心に撮影中。この方々、
私たちに出発時間を教えてくれたり、制限区域内で撮影の
邪魔になりそうな雑草を除去して頂いたりと、えらくお世話に
なりました。そういえば私たちが撮影していた場所もCABの
敷地内なので追い出されるんじゃないかと思いましたが、
航空局の方々は終始黙認してくれていました。仙台はファンに
優しい空港のようです。ありがとうございました。
出発時間が近づいてきた頃、私たちの目の前に今日の
テストフライトを担当されている本村キャプテンが登場!
最終日以降もフェリーやテストフライトで仕事をされている
のは知っていましたが、まさか目の前に現れるとは思って
いなかったのでびっくり。
サインや記念撮影に応じる本村キャプテン。なんでも、
今日のフライトが最後の仕事になるそうです。それも
あってか、集まったファンの為に思わず駆け寄って下さった
ご様子。ご自身のカメラでも私達と一緒に記念写真を
撮って下さいました。
名残惜しいですが、出発の時間になりました。
いつも通り、いや、いつもよりも晴れ晴れとした表情で
外部点検を行うように見える本村キャプテン。こちらに
何度も手を振って下さいました。
「スポットアウトはぜひレフトターンで」というリクエストにも
快く応じて下さり、しかもターンの途中で一瞬ホールドする
大サービス!まるでYSが私たちに最後の挨拶をしている
ように見えて、もう涙モノでした。
この日のフライトのコールサインは「Commuter8768」。
そう、タイトルは消された機体かも知れないけど、間違いなく
今日まではこの子はJACのYSとして飛んでいるんです。
そして、今日がその最後のフライト。たぶん、次に空に舞う
時は、外国の籍になっている事でしょう。
羽田へ向けて離陸するJA8768/Commuter8768。
虹色の尾翼が見えなくなってしまうと、何だか気が抜けた
ような気分になってしまいました。もう「コミューター」と名の
付くYSを見ることは出来ません。追いかけ回したJACの
YS-11との日々も、今日でひと区切り。
思えばここ数年は、YSありきの遠征を繰り返してきました。
正直、仕事よりも優先させた事も何度かありましたが(笑)、
おかげでめったに行かないような所で、楽しい思い出が沢山
出来ました。もうこの奇行が続けられないのが残念です。
お疲れさま、そしてありがとう、JACの翼。
2006年11月10日
海自キャラバン
YS-11ラストフライトから一ヶ月が過ぎました。
民間からは完全に引退してしまいましたが、まだまだ
ダートサウンドは健在!なのです。
国内で運航を続けるYS-11が在籍するのは航空局と自衛隊
(空・海)、海上保安庁ですが、このうち航空局のフライトチェッカー
であるJA8709と8720は今年中の退役が予定されています。
一方、海保と自衛隊は今のところ具体的な引退の発表はまだ
ありませんから、しばらくの間は元気な姿を見せてくれそうです。
民間機と違い、見られる場所がかなり限定されてしまうのと、
基本的に乗ることが出来ない(体験飛行除く)のが残念ですが、
これからはこの子たちにも注目していきたいと思います。
さて、地元の長崎空港。鹿児島ほどではないですが、それなりに
離島路線を抱えている空港だけに、かつてはオープンスポットに
ANKのYSがたくさん並んでいた時代もありました。
現在はORCのDHC8-200が後を継ぎ、YSの来ない空港になって
何年も経ちますが、海を隔てた陸地側の滑走路には海上自衛隊の
YS-11M型輸送機が定期便として飛来してきてくれます。
この日現れたのは厚木基地所属のYS-11M、9041。製造番号で
言うと2033号機ですので、こないだまで飛んでた民間機と比べて
かなりの先輩になります。でも、あたしらの引退なんてまだまだ先
だよ、てな勢いでダートサウンドをあたり一面に響かせていました。
2006年11月09日
秋の大雪丸近況
長崎港に係留され続ける大雪丸です。
昨年12月、ホテルとしての営業を終了からもうすぐ一年に
なろうとしています。
もうメディアにも取り上げられなくなってしまいましたが、
周辺の土地は自動車販売会社が購入したらしく、ここは
おそらく車の展示場になるものと思われます。ホテル時代の
ゲートや建物は全て撤去され、更地になっています。
引いて撮るとこんな感じです。