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IC-R1(ICOM)

1990年11月購入。今は移転した福岡のこの店にて。48000円位だったかな。
いわゆる「広帯域受信機」として初めて買った思い出の一品です。今では珍しいJ無し(改造不要)。

この受信機が発売開始されたのは1989年12月でした。この頃のハンディ型受信機といえばユピテルのMVT-5000や
フェアメイトのHP-100くらいしか記憶にありません。今となってはVR-150やIC-R5のような大きさは当たり前ですが、
当時は普段ポケットに入れてストレスなく持ち歩ける広帯域受信機は存在すらしていませんでした。そんな中で、
アイコムが当時発売していたIC-2ST/3STと同じ筐体を使ったこいつを出してきた時は心底驚いた記憶があります。

驚いたと同時に、一体こんな小さな筐体にどうすれば0.5〜1300MHzの受信機が入るのか不思議に思ったものですが、
やはり当時としては少し詰め込み過ぎた?ようで、使い続けていくうちに色々不満な点が出てきました。
まず、混変調特性の悪さ。付属のホイップでもTV音声やポケベルの制御音がカブりまくりで苦労しました。あとフィルタの
特性が悪いのか、少しでも強い信号があるとその周波数の上下100KHz位でスケルチが開いてしまい、サーチしていても
目的の周波数までたどり着く事が出来ませんでした。それに内部発振も多かったですね。

電池の持ちもメチャクチャ悪かった。内蔵のNi-cdは200mAhほどの容量しかなく、2時間くらいしか持ちませんでした。
本体の底に増設するオプションの電池パックもありましたが、これを付けると異様に長くなるので、私はラジコン用の
ニッカドパック(1200mAh)を買ってきてDCケーブルを作り2ピース仕様で使っていました。これは長持ちしたなぁ。

と、文句ばかり書きましたが、購入した時はその小ささにとにかく感動したものです。それまでC500やTH-215に
ウエダ無線のコンバータを付けて300MHz帯や800MHz帯を聞いていたもんですから、当然といえば当然ですね。
操作性も軽快でスキャン速度もそこそこ速く(サーチは前述の理由で使い物になりませんでしたが)、常に肌身離さず
持ち歩いて愛用していました。
実はこのIC-R1、つい2〜3年前まで現役で出張の時などに携行して使っていました。さすがに現在はVR-500に
世代交代しましたが、そのVR-500もほとんど車載に甘んじているあたりを見ると、R1の偉大さを感じずにはいられません(笑)。

・・・でも、やっぱりあの独特の「パサッ」音のスケルチは馴染めませんでした。

 

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